「 ここで、飛び降りたんだよな? 」


「 はい…。」


屋上は5階。
死ぬと思った。
だから、飛び降りたのに…。



「 実はな、屋上で飛び降りても、4階に屋上よりも広い屋外庭園って
やつがあるんだ。 」




屋外庭園?




「 屋外庭園は芝生だし、ふかふかなんだ…だから、お前は頭と足を軽く打つだけで済んだ。
意味わかるか?お前は生きているんだぞ。 」



私は軽く頷く。



鮫斑先生は、屋上のアスファルトの上に寝転がる。



「お前も転げれば? 」


鮫斑先生は私は横目で見る


「服が汚れるから…。」


すると、鮫斑先生は羽織っていたジャケットをアスファルトの上に置く



「これでいいだろ? 」



「 あ…ありがとうございます。 」


私は先生のジャケットの上に身体を置く。




寝転がり空を見上げる。




広がる美しい空に思いを馳せた。