ある日のこと、鮫斑先生は
私の病室にやってきた。


「先生…。久しぶりです。 」


「 おう。久しぶり。 」



久しぶりだというのに、先生は私と目も合わせなかった。




「お前、死のうとした? 」



冷たい視線とともに発した言葉。



私は息を呑んだ。



「はい…。 」




「 どうしてだ?」





「 仁と…別れました。
なると、仲が悪くなって…。生きてても、辛いだけで…

自分を見失って…。 」




「たったそれだけで
自殺を考えたのか!? 」



「 はい…。 」


「 お前が意識を失ったときの話…してやるよ。」


先生は動き出した。


私は、ちょうど点滴をしてなかったので、先生の後に続く。


先生はエレベーターで上にあがり、ついたのは、屋上だった。