あたしは瞬一先輩の手首を握った。
あたしは無意識に瞬一先輩の手首を握ったから、握ってから我に返ってはっとする。
「あっ…こっ…このまま触ったら、傷口から菌が入るので…」
「…」
瞬一先輩…怒らせちゃったかな…?
「…さんきゅ…」
あたしは瞬一先輩の手を離した。
「おーい!真夏!」
遠くから走ってくるのは翔。
「これ使えって…店の人が…」
翔が持ってきたのは救急箱。
「あたし消毒しますっ!瞬一先輩、黙ってて下さいね!」
あたしは翔から救急箱を受け取り、瞬一先輩を消毒した。
「っ!」
瞬一先輩がビクッと動く。

