そしてさっき思った。
涼助先輩が好きなのは…瑠衣さん。
きっと間違いない。
「…どうした…」
体を起こした瞬一先輩は、立っているあたしの顔を見ていた。
「いえ…瞬一先輩…とりあえず、あっちの方で休みましょう…」
あたしは瞬一先輩と一緒にゆっくり歩き、石の階段のところまで歩いた。
「ふぅ…」
階段に座ると、寝転がった瞬一先輩。
「…何があったんですか…?」
瞬一先輩が血を流すほどの事だから…何があったんだろ…
「…林さんをナンパしてた奴に殴られただけだよ…これはただのかすり傷だ。」
そういっておでこを触ろうとする瞬一先輩。
「だめですっ!」

