終業式も終わり、今日から夏休みが始まるうまうま気分のあたしは、












家のドアを開けて閉めて家を確認して「ただいま」と言った。






だって玄関に知らない靴があったんだもん!!!!

これ誰の!!!?

ねぇこれ誰の!!!?


なんていうあたしの心境は露知らずー。

家の中から、家主でありながらレアな存在であるマイマザーが現れた。


「あら、お帰り!丁度よかったわ!早く上がって、リビング来なさい!」

「つかぬことをお聞きしますが、何故にお母様がおいでで…」

「失礼ねー。お母様だもの?居て当然じゃなくて?」

「何様」

「お母様」


…うん。

まあ答えは予想できたけどね。


…ってそうじゃなくてだな!?


こんな時間帯にお母さんが家に居る=…







…カイト、ドントカムバ――ックッッ!!!!






あたしは先にリビングへ行ったお母さんに背を向け、慌てて携帯を取り出しプッシュ。


『はいはいなんでしょう?』

「アルファさん!!お願いなんですが!!」

『おやおや、改まって一体どんなご要望で?』

「カイトに今帰ってきちゃダメって電波流せないっすか!?」