なんていうあたしの心境を知るよしもないマイマザーは、
「ふんふふーん♪」
鼻歌混じりで片付けを開始した。
ちょっ…!!
鼻歌歌ってる場合違う!!
どうしよ!?
たぶん片付け=クローゼットTHE☆オープーン♪
ですよね!?
そうなっちゃうよね!?
「かっカイトさん…」
ガサゴソとクローゼット越しに聞こえてくる物音に、あたしはビクビクしながら掠れ声で訴える。
「これは…やっヤバいのでは…!?」
「シッ。静かにしろ」
カイトは口元に人差し指を当てて、クローゼットの壁に耳を近づける。
外の音を聴いてるらしい。
「あら、コートが出しっぱなし…」
お母さんの言葉に、あたしは初めて自分が面倒臭がって部屋を散らかしていたのを恨んだ。
コート…
イン☆クローゼットォ――ッッ!!!!
……………嗚呼。
オワタ\(^o^)/
(腐れ過ぎ)
ってな感じでもう腐れ過ぎなのをオープンにしちゃうくらい人生終わった感が満載だぁ!!!!
その間にも、足音が近づいてくる。
足音が止まる。
コートがクローゼットに擦れるサウンド。
取っ手に手を引っ掛ける微かなそれ。
次いで――…
…――カチャッ


