君と歩く


あの出来事から数日後。

「優里〜っ!!!」
ギュッ
「やっ…!!!なによ、お兄ちゃんっ!!」

いきなり走ってあたしに抱きついてきたお兄ちゃん。
いつもは、あたしがお兄ちゃんの背中を叩くと手を離してくれるのに、今日は離してくれなかった。

「えぇ?なに、離してよっ…」

今まで力を入れて抱きしめていたお兄ちゃんの腕がほどかれた時、お兄ちゃんは泣いていた。
目を真っ赤にして、瞳にあたしをとらえて。

「え?!なんで泣いてるの?!!」
「優里…っ辛かったよな…?あの日迎えにいけなくてごめんな…本当にごめんなっ…」

え?どうして知ってるの?
あたし、心配かけたくないからお兄ちゃんにもお母さんにもお父さんにも言わなかったのに。未紗にも言ってないんだよ?

「なんで、知ってるの…?」