なかなか止まろうとしないあたしの腕を男の人が掴んだ。
その瞬間。
さっきの男どもに掴まれた記憶が蘇(よみがえ)り「いやぁっ!!!」と叫んでしまった。
そしてようやくあたしは走ることをやめた。
周りを見渡すと塾とは反対方向の道を走っていたことがわかった。ここからだと、家もかなり遠くなった。
「あ、ごめんねっ!!びっくりしたよね、ごめんね。」
「大丈夫…です…。」
あたしは、今まで男の人の腕を掴みながら全速力で走っていたことを思い出した。
「あたしこそ、ごめんなさいっ…。
何も考えないで走って来ちゃって…」

