君と歩く



「結城が浮気してるの。」


私の家に来てすぐに優里がそう言った。

「えぇ?それ、本当なの?」

結城さんは、真面目な人。
浮気なんて、するわけがないのに。

部屋の角で小さく丸まっている優里。

優里の鼻をすする音だけが響いている。
私の問いに対して優里は答えなかった。

ただただ時間がすぎる。

私は、待った。
無理やりには聞かない。
いつも、優里がそうしてくれるから。

どれくらい経っただろうか。
ふと、優里が口を開いた。

「…前はね、あたしが電話したらすぐ出てくれたの。だけど、最近電話しても出てくれない。メールで、ごめんって言われるだけ。それに…昨日…、やっぱなんてもない。
…わかってる。
結城が浮気するような人じゃないことくらい。
でも、やっぱり不安でっ…」