…幸せも束(つか)の間。
この間の夜。
優里の家で、結城と勉強をしていた。
「ねぇ結城。ここわかる?」
「1年の問題かぁ。懐かしいな。わかるわかる。ここにこのxを代入するだけ。」
丁寧に教えてくれた結城。
とても、わかりやすかった。
「じゃあ、そろそろ帰ろうかな。」
時計を見ると夜の8時をさしていた。
今日、お兄ちゃんはバイト。
「もう帰る時間かぁ。
明日、一緒に帰ろうね!」
「ん。了解。」
「じゃあ、またな。」
この時、あたしの好きな結城の笑顔はなかった。
用事でもあるのかわからないけど、
急いですぐ帰ってしまった。

