「でも、彼氏に暴力振るわれてんなら別れて俺にしろよ。俺は絶対夕美にそんなことしたりしねぇよ」




もう一度、ギュッと夕美の手を握る。




それでも、夕美は手を握り返してこないで・・・・・。




「健ちゃんの気持ちは嬉しい。それに自分がDV受けてるのも分かった」




「じゃあ、」




別れるのか、と聞こうとした言葉を遮って夕美は言った。




「でも、まだあっくんのことが好きだから。一度ちゃんと話し合ってみる」




「話し合ってみるって・・・・・こんだけ暴力振るわれてるのにか?」




まだそんな奴が好きなのかよ・・・・・。