ギシッという音がしたと思うと、先生が立ち上がり、私が入ってきたときのように、窓際に佇んだ。 「もう外、薄暗いな。」 壁にかけられた時計を見ると、5時を回ろうかというところだ。 先生は、窓際から離れると、コーヒーを入れ始めた。 ……まだ、帰りたくない。 先生…、少しでも、あなたと一緒にいたいと思ってしまうのは、いけないことですか?