「…なに、見てたんですか?」 声が少し震えた。 二人だけの空間に、緊張してしまう。 「んー?サッカー部。俺、こう見えて、一応サッカー部の副顧問だしな。」 「……でも、いつも練習に出てないですよね?」 私の的をついた質問に、彼は少しだけ眉をひそめた。 「……それは、質問しにくるやつがいるから。練習見に行けないだけだよ。」 そしてじっと、見つめられた。