あなたをもっと好きになる。



終業の鐘がなり、学級委員が号令をかける。


「きりーつ、れい」

「「ありがとーございましたー」」

「はい、ありがとうございました」


休み時間になり、ざわめきが起こる教室内で、ふと思い出したように先生が声をあげた。


「あ、いつも通り日直はプリント集めて数学準備室の俺の机に持ってくるように。」

そう言い捨てた先生は、入ってきたときと同じように、ガラッとドアを開け、教室を出ていった。



日直………今日の日直は、私と隣の席の中山くん。