聞こえた声に顔をあげると、前の席の彩香ちゃんがプリントを持って佇んでいた。 「真奈もそれ、もう終わるでしょ?」 「うん。ありがとう。」 いーえと言って彩香ちゃんは自分の席である、私の前の席に座った。 プリントの問題は、いろいろな単元の問題が入っているものだった。 私はこの手の問題たちが嫌いだ…。 と言うより、先生が持ってくる受験対策のこのプリントは、難しいんだ。 受験のためには、仕方ないのだろうけど。