「木下せんせー」 前の方の席から先生を呼ぶ声があがる。 「おーわかった。いま行く。」 そう言った先生だけど、向かったのは黒板の前。 「答えだけここに書いとくから、終わったやつは各自丸つけして、それができたら、教卓の上にある受験対策のプリント持ってってやれー」 はーいという声が教室のどこかからかあがる。 少し乱雑に黒板に答えだけ書いた先生は、質問のある子のところへと行った。 「はいっ、これ。」