「はぁ…はぁっっ」

外周からスタートしたハードな練習…
最後はシュート練習だがみんなは息をきらしていた

(こ、こーゆー時って…がんばって!とか声をかけるべきなのかな…でも、怖いしな…)

みんなの疲れている表情を見てそう思った

「よっし…少し休んだし…シュート練習するか!」

一ノ宮くんは腕で汗を拭うと立ち上がり
ゴールと少し離れた立ち位置にボールを持って行った

(あのシュートをするのかな…っ)

私は一ノ宮くんをじっと見つめた

「オラァッッ!!!」
その掛け声と共に勢いよくゴールに入っていったボール…

「やっぱ龍也のシュートはいつ見てもすげーな…っ」

座っている男の子達は一ノ宮くんのシュートに惚れ惚れしていた

(うんっ!…あのシュートはすごいょ…)

あの蹴りで入るボール…
初めて見たときからすごかった

「おぃ、お前」

すると私の前に男の子が立っていた
最初に私にマネージャーのことを言ってきたムッとした表情の男の子だ

『は、はい?』

「お前さっき海斗のこといじめたんだってな」

『え!?どーゆー…』

いきなりの言葉に私は意味がわからなかった