「ありがとう。」


「名前、どうしたの?」


「くろ、知ってたの。
元彼に私がばったり会った所を
くろがみてたみたいで。」



すると那都君は
うわぁーと呟いて
くろに向かってドンマイと手を合わせた。


「俺も光さんって呼んで良い?」


私は深く考えず
良いよと言おうと口を開いた
一瞬先にくろが私の口を手で塞ぎ

「ダメに決まってるでしょ。
おねーさんて呼びなさい。」



くろがそうむくれながら答えていた。




そんな私達に那都君が


「えみりせんぱーい」と


高らかに叫ぶまで
あと五秒。




今日も私たちは
幸せです。