シークレットガール

あたしは、部屋を飛び出した。


なんで、よりによって陸なわけ?


どうして、陸にあんな賭けをしてしまったんだろう。


あたしは、後悔した、、、


エレベータのボタンを連打する。


最上階ってこともあって、エレベータは中々来ない。


あたしは待ちきれなくなって、階段の方へと向う。


ただ我武者羅に、階段を駆け下りる。


『なんで、桜子さんはあの子を庇ったんだろうな』


お母さんじゃなくて、あたしが死ねばよかった。


『自分の子供が怪我をして、他人の男は無傷だなんて』


柚じゃなく、あたしが怪我すればよかった。


『長官が、あまりに可哀想だ』


誰も、あたしのことを見てくれない、、、