シークレットガール

あたしは陸の顔を両手で掴み、自分から唇を重ねる。


「どっちが、本気になるか掛けてみる?」


そう、陸を挑発したんだ。


彼に近づいて、何か情報を得られるなら、彼を利用しようと思った。


全国ナンバー1の族、月光の頭を、、、


陸はあたしからキスをするなんて思っていなかったようで、唖然とする。


「どうする?」


陸がしてきた質問を、投げかける。


陸は鼻で笑う。


「おもしれぇ」


どうやら、交渉は成立したようだ。


「どっちかが、本気になった時点でゲームオーバー」


あたしは陸を真っ直ぐに見て言う。


「いいぜ」


陸は心底楽しそうだ。


そんな交渉をするあたしもあたしだが、それに乗る陸も陸だ。