椿はあたしの頭を、優しく撫でる。


「大丈夫」

「それ、返事になってないから」


そう言って、笑った。


その顔はお母さんにとても似ていて、胸がギュッと締め付けられた気がした。


「今回の任務先は?」

「城西」

「城高か。ってことは、月光が居るところか」


楓が言う。


月光、、、。


全国ナンバー1の暴走族。


「月光って、トップのチームでしょ?」

「椿でも、知ってんだな」

「一応、警察の人間ですから」


そう、楓も椿も警察の人間。


キャリア組みの2人は、今最短コースで上へと駆け上がっている。


楓は警視に、椿は警部へと、、、。


そしてあの男は、警察のトップに君臨する男だ。