甘い心はあなた一色





「じゃ、じゃああっち、向いてて」



じゃなきゃ着替えるなんてできないよぉ……。



織くんが向こうを見たのを確認してから、ブラウスを脱いでジャージに袖を通す。



うわ、ぶかぶかだ。



っていうか……織くんのにおいがする!



これは鼻血ものだよっ。



どど、どうしよう!



「……着替えた?」



「えっ……きゃっ!」



いきなりこっちを向いた織くんに、あたしは小さな悲鳴をあげた。



き、着替えの途中じゃなくてよかった……。