「し、織くん!?」 「……ん?」 「ど、どうしてあたし抱きしめられてるの?」 嬉しいけど、いきなりだと照れちゃうよ!! しかも玄関でハグって! 「だって、幸せじゃん」 「え?」 「家に帰ったら、大切な人が『おかえり』って出迎えてくれるんだから」 「織くん……」 織くんも、思ってくれてるんだ。 あたしだってそうだよ。 大好きな人をこうやって待っていられることが、あたしの幸せなんだ。