「織くん!」 あたしの声に、ゆっくりと織くんが振り返った。 「……楠先輩?」 どこであたしの名前を知ったのか、いつからかあたしをそう呼んでくれるようになった。 まぁ、もう1年になるし? あたしはある意味有名かもしれないし。 「どうしたんですか?」 「え?あー……移動教室だったの」 綺麗な顔に見つめられて、あたしはどぎまぎしながら答える。 や、ヤバい。 どうしようもなくかっこいいよーー!