ああ、やられました。 楠紗英子、爽やかすぎるイケメン緒方織に完全にやられました。 「紗英子さん?」 「し、織くんのバカ……」 「ん、なんで?」 「え、な、なんでってぇ……」 どうしてそんなに今日は甘いの? いつも甘いんだけどね? 今日は格別だよ……。 机にへなへなと倒れ込むと、頭を優しく撫でられた。 「本当のことを言っただけなのにな」 うわわ! 「いつもはそんなに言わないじゃん……」