可愛いなんて……っ。 「そ、そうかな」 「うん。他の誰にも見せたくないくらい」 えぇ!?いきなりなに!? 真っ赤になりながら見上げると、織くんがあたしに微笑んた。 「織く、」 「誕生日おめでとう、紗英子さん」 「えっ……」 バ――ンッ 織くんの言葉とともに聞こえた音。 唇に何かが触れたかと思ったら、織くんの顔越しに、夜空に浮かんだ花火。