「おい、マジでキモいから止めろ」 「へへっ、ごめーん」 「……まぁいいや。早く来いよ?じゃなきゃまた自転車漕がすからな」 「はーい」 ルンルン気分で、制服に手を通す。 夏服だからすぐ着れるんだよね、楽チンっ。 「彼方ー準備できたよー!」 「おー。じゃあおじさんおばさん、行ってきまーす」 バタバタと階段を降りていると、彼方が階段の下まで歩いてくるのがわかった。