甘い心はあなた一色






「し、織く……」



「紗英子さんとは、春から付き合って3ヶ月になります。今日は挨拶に、と思いまして」



なんだろ、織くんがすごく大人に見える。



本当に年下?



礼儀もあるし、身のこなしだって綺麗。



「あ、あらそうなの?もう紗英子!こんなかっこいい彼氏どうやってゲットしたのよっ!」



「ちょっ、お母さん!」



恥ずかしいから止めてってば!



「いい男じゃないか。逃げられないようにしないとな」



「お父さんっ!」



お父さんまで何てこと!



そんな光景の中、織くんは無言で2人の間のカーペットの上に正座した。