いや……

いやだよ……

何で、こんなこと……

あたしから、涼ちゃんを取らないで……

お願いだから、涼ちゃんを返してよ……

お願い……


あたしは、もう立っていられなかった。

崩れるように力無く座り込む。

おそらく、今のあたしは真っ青な顔をしていることだろう。

息が苦しくて、目がかすむ。

心臓の鼓動が、頭の中いっぱいに響いていた。