「やばい、うち演技の才能あんじゃね?笑」
なんてドヤ顔で言っているけれど。
…ほんとその通り。泣
「っでも…それじゃあ、恋してるようなあのキラキラした目は!?」
「キラキラ?えー、キラキラしてたかー?…んー…それはー…実は蓮と最近ラブラブで♡もう…蓮のことを考えるだけで…♡」
………絶句。
うまくいってるんならそれはそれでいいけど…
「…それにしても、学校で会えてよかったなー。川崎、部活終わって帰ってるんじゃないかって思ったから」
「へぇー…それはそれはよかったねぇ」
栞里は見るからにニヤニヤしていて。
「…栞里が川崎に知らせたの?」
「なんのことー?」
なんて栞里はしらばっくれているけれど。
全部、この栞里の計画通りだったということで。
ーーーハァ。
「ていうか、いつから気づいてたの?…私が川崎のことを好き、ってこと」
「ふふふーん♪それはー…ナ•イ•ショでーす♡笑」
うふふ♡といじわるそうに笑う栞里。
でも…
「…ありがとね、栞里」
「……」
照れくさいけれど。
本当に栞里に感謝している。
栞里がいなかったら
ずっと勘違いをしたままだったかもしれない。
卒業して後悔して。
そんな未来になってたかもしれない。
「っやめろよ、恥ずいなーっ」
「っわっ」
栞里は私の頭をぐしゃぐしゃに撫でる。
おかげで髪の毛がライオンみたいになってしまったのは言うまでもない。
でも。
…ほんとに、ありがとう。
これが夢じゃないんだ、って思うと
また涙が出そうになる。
しかし、それを遮るような栞里の言葉。
「そういえばうち、結婚するかも」
「…っえぇぇえええ!!??」
いい雰囲気の中でのまさかの発言。
この日は栞里に驚かされっぱなしの私だった。