学校に行って 栞里の好きな人の話を聞いて。 昼休みにも 栞里の好きな人の話を聞いて。 気がつけばもう 川崎と二週間も話していない。 それどころか 顔も合わせていない。 …………… 「…でね、とっても優しくて、…」 栞里は頬をピンク色に染めて いつも好きな人の話をする。 そのキラキラした瞳は 星が散らばった夜空のようで。 吸い込まれるような 聞いてるこっちが笑みを浮かべてしまうような、そんな感じ。