それからも恋バナは続き、いつの間にか家の前にまで着いていた。



「あ、私そろそろ帰るねっ」




私がそう言うと、二人は「「家ここ?」」と見事にハモって言った。




「そうだよ?」




「でかーっ…!というか、これ隣さ望月の家じゃないっけ?」




「うちもそれ思った」





「望月くんって、私の隣の…?」



まさか、ありえないよね。



お隣さんだなんて。




「そうそう!!」




愛ちゃんが目をキラキラさせながらそう言った。




まじですか……




この4月からお父さんの転勤で引っ越してきた私は、まだ家の近くの人をよく知らないのだ。



まさか家も隣だなんてー……




「運命ってやつ?」




理恵ちゃんが若干ニヤニヤしながら言う。




それに続き、愛ちゃんも頷く。




「違うって…!てか、そろそろアニメ始まるから帰るっ~」




マイペースにアニメのことを話す私を見て、二人は笑って、ばいばい、と手を降ってくれた。



そして私もぶんぶん、と手を降ってから家に入った。




家で、いい友達ができたよ、とお母さんに話すと、嬉しそうな顔で「良かったね!」と言ってくれた。




ふふふ、良かった本当に。