記憶の欠片




「麗ぁ~、おはよう~!」

「瀬名、今日も元気だね。」


教室に入ると、今日も元気な瀬名があいさつしてきた。

ぶっちゃけ、朝から五月蝿い。


自分の席に座り、鞄を机のサイドに掛けた。

それを置くと、瀬名が体をよじらせて、私をみている。

「瀬名、そんな見ないでくれる?」

「おぉ~、ごめんごめん!」


なんの意図があってそんな事したのかはわからないが、そんなに見ないでほしいものだ。

私の顔に穴があく。


「…で、なに?」

「別に深い意味は無いよ。ただ見てただけ。」


あっそ。

見てなにになるのか…。
別にいいものでもないのに。


それから、10分程雑談。


瀬名とはなしていると、隣からガタッと椅子を引く音がした。


音がした方に顔を向けると、昨日はこのクラスに居なかった人が存在していた。


茶髪の襟足が少し長く柔らかそうな髪。

二重の目に、スッと通った鼻筋。


イケメンより、美少年。
そっちの方があっている気がする整いすぎている顔。


一瞬にしてフリーズした私の脳。

こんな凝視してはいけないと分かっていてしてしまう。


目がはなせない。