祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

キヨはカフェ、イノリはアパレル、ケンはバンド活動をしながらレンタルショップで、カンナはファミレス、カゼはスポーツ用品店でバイトをしている。




「カゼ、カンナ!こっちだよ」



講義が始まるギリギリになって教室へとやってきた2人は、キヨ達のいる席へと座った。


カゼは席につくとゲームをし始める。




「カゼさぁ、学校まで来てゲームすんなよ」

「………もうすぐクリアだから」



カゼはそれだけ言うとゲームに熱中し始めた。


そんなカゼにケンはため息をつくと、キヨに視線を移す。




「イノリ、血液型占いの本があったよ。誰かの忘れ物かな?」



カゼとカンナ、そしてケンは3人並んで座り、その前にイノリとキヨが座る。



キヨは嬉しそうに忘れ物の本を見ながらイノリに寄り添った。