祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

星に願いをかけるなんてただの気休めに過ぎない。


叶う保障などない。
でも人は願う。


“もしも”を期待して…




願いは綺麗なものだけではない。

そして残酷な願いの方が叶いやすいのかもしれない。



軽い気持ちで願った罪。
想いが叶ってしまった時の罰。


カゼはその罪と罰を背負う事になる。






「カゼ見つかったのね!」




キヨとカゼが兄の搬送された病院に着くと、カンナとケンが駆け寄ってきた。




「お兄さんは!?」

「それが…意識不明の重体みたいで」



手術室のランプは赤く点灯している。


カゼは瞬きもせずに、手術室の扉を見つめていた。





「…そういえばイノリは?一緒じゃないの?」


「私はあれからすぐにケンの車で病院に向かったから…。イノリは家にいるんじゃないかしら」


「そう。…私一度イノリの所行ってくるね。また戻ってくるからカゼをお願い」




キヨはカンナ達が頷くのを見ると、病院から飛び出していった。





「…カンナ、俺も席外した方がいい?」

「…うん。カゼに話があるから少しだけお願いしていい?」

「わかった。話終わったら連絡して」




ケンはカンナの肩をポンと叩くと病院から出て行った。