祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「だってガキの頃なんてみんな、すぐ死ねとか言うだろ。俺だってムカつく奴いると、死ねばいいとか思った事あるし。カゼもそんな感じだったんじゃねぇの?」



イノリの言葉に少し納得するキヨ。




「キヨはカゼの事心配し過ぎだよ。そんなにあいつが気になるか?」


「気になるっていうか…カゼは口数が少ないから1人で色々抱え込んでそうな気がするでしょ?だからだよ」


「カゼの事が好きなのか?」




イノリがそう呟くと、キヨは驚きながら首を横に振った。




「カゼの事好きなのはカンナだよ。私は違う」

「だよな。カンナ相手じゃキヨは勝てねぇしな」

「どういう意味よ!」

「…お前には俺がいるだろ。キヨには俺が似合うんだよ」

「それって……」




イノリはそう言うとキヨの後頭部を掴み、自分に引き寄せた。


2人の口が重なる瞬間、血相を変えたカンナが部屋に駆けてきた。