祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

キヨが目を開けると、目の前にイノリの頭があった。


キヨが首をイノリの肩から伸ばすと、イノリとケンが熱い口づけを交わしていた。




「…え?え!?」



動揺したキヨが周りを見渡すと


顔が引きつったカンナと何故か赤くなるカゼの両親、そして1人黙々とご飯を食べるカゼの姿が見えた。




「〜〜〜!!!!うげぇぇ!!なんで邪魔するんだよ、イノリ!!口が腐るぅぅ!」


「黙れ酔っ払い!!酔った勢いでしか何も出来ないなんて情けねぇ。…行くぞ、キヨ」


「え?何処行くのよ。…ちょっと!イノリってば!!」




キヨは庭から出て行くイノリの後を追った。





「………イノリは昔から変わらないね」

「本当ね。ただもう少し素直になればいいのに。キヨが可哀相よ」



カンナはカゼの横に座り、口を濯ぐケンを見ていた。




「………キヨ次第でどうにでもなる。イノリはキヨが…」

「キヨが?」

「………これ以上俺が話すのはよくない」




カゼはそれだけ言うと串に刺さっている野菜を引き抜き、口に放り込んだ。


カンナはカゼの言葉が気になりながらも、それ以上問いただしたりはしなかった。