祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「ねぇカンナ…。ずっと5人でいられるよね?」



カンナの部屋のベッドに並んで眠っているキヨとカンナ。




「うん、いられるわよ。大丈夫」


「…でも…私達は5人だよ。1人余っちゃう」


「そうね。でも私がカゼと付き合えるわけじゃないし、キヨがずっとイノリを想い続けるとも限らない。だから今は一緒にいる。…でもいずれ時は来てしまうわ」


「…私はずっと…イノリを想い続けるよ。例えイノリがいなくなってしまっても…」



キヨはそれだけ言うと目を閉じた。





カンナの言ってる事は正しい。



5人とは関係ない人とそれぞれ結婚して、いずれは離れていく。


この繋がりよりも大切な繋がりを見つけてしまう。





それはどんな感覚なのかな?


物心ついた頃から一緒にいる4人と一緒にいられなくなったり

イノリじゃない人と結婚する事になったら…



私はどんな気持ちを抱く?






あぁ。

恋愛だとか将来だとか、気にしなくてよかった頃に戻れたら…。





「おやすみ、キヨ。大好きよ」



カンナはキヨの寝顔にそう呟くとベッドから降り、部屋を出た。





「イノリ。起きてる?入るわよ」



カンナが向かった先はイノリの部屋。


部屋に入ると、イノリはゲームに熱中していた。




「あ?カンナか。珍しいな、何だよ」



イノリがテレビから目を離さずにカンナに問うと、カンナはいきなりイノリに抱きついた。


驚いたイノリはコントローラーを落とす。