祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

イノリのバイト先であるジーンズショップは、外装も内装もお洒落で都会らしさを感じさせる。



ジーンズをメインに、種類豊富の小物や服も並んでいて男女沢山の客が店内を歩いている。



キヨが店内でうろうろしていると、スタッフらしい格好に着替えたイノリがやってきた。




「わっ!こうしてお洒落してるとイノリも都会っ子に見える。いつもはラフな格好で寝癖だらけの冴えない男なのに」


「冴えなくて悪かったな!それに俺のは寝癖じゃねぇ!!癖っ毛なんだよ」


「祭ちゃんも猫っ毛だしね。遺伝か」




2人が話していると、ギャル男が2人に近寄ってきた。




「何、祈。彼女連れて来たのか?やるねぇ」

「店長。お疲れっす」

「えっ!?店長!?見えない…」



キヨが唖然として店長らしからぬ風貌のその男を見ると、店長は笑い出した。




「素直な女の子って可愛いな。俺の立ち上げた店だから、こんなんでも店長なんだよ」

「へぇ〜。お店を立ち上げるなんて凄いですね!都会人は違うなぁ」

「よかったら君もスタッフとして働く?可愛い子なら大歓迎だよ」

「いえ、私もうバイトしてるので。駅近のカフェなんで今度来て下さいね」




キヨと店長が楽しそうに話していると、不機嫌そうなイノリが2人の間に割って入った。