祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「いいでしょ、風?泊まりに来てよ」



女がベタベタとカゼに触っているのを見たキヨは、大声で叫んだ。




「カゼ〜!今日の夕飯、カンナがご馳走作るって〜!!一緒に早く帰ろう」

「………うん。今行く」



カゼはキヨに頷くと女を見た。




「………ごめんね。俺、今は大切な子達がいるから泊まったりは出来ない」


「何よ、彼女いるの!?一緒に帰るとか言ってたけど!」


「………彼女はいないよ。一緒に住んでるだけ」


「え!?今叫んでた子と?何それ!狡い」



女がキヨを睨みつけるとキヨは首を傾げる。




「………生まれた時からの幼なじみだからね。5人で暮らしてるよ。今はその生活を大切にしたいから。ごめん」



カゼはそう言うと大きく手を振っているキヨの元へ駆けていった。



カゼはキヨをジッと見下ろすと、頭をクシャクシャっと撫でた。



「………キヨがヤキモチ?」

「違っ…くないような違うような…」




キヨが焦っていると、カゼは笑いながらキヨを抱き上げた。