祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

キヨは折角カゼが求めていた言葉を言ってくれたのに、寸止めされ顔を膨らました。



「…ほら、早く来い。マジ寝るぞ」

「だからさぁ―!」



キヨが怒るとイノリは布団から両腕を出し、キヨに向かって突き出した。




「ほら!…キヨ、おいで」



赤くなりながらイノリがそう言うと、キヨはイノリに抱きついた。




「イノリ!イノリ〜♪」

「ったく。何言わせんだ。…早く寝ろよ」

「はーい」



キヨはイノリの胸に頬擦りすると、大好きなイノリの匂いに包まれ眠りについた。




「……おやすみ、キヨ」



イノリは優しく微笑むと、イノリの親指を握り締めながら眠るキヨの額にキスを落とし、目を閉じた。





ギュウギュウにくっついて眠る5人を優しい月明かりが照らしていた。




これから訪れる試練に5人が耐えられるよう、力を注いでくれているかのようだった。