祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「………冗談なのに」

「当たり前だ!!本気だったらぶっ殺す!!」



イノリはそう言うとカゼに絡みついているキヨを抱き上げ、レストランから出て行った。




「カンナは経験あるの?」

「まだ下ネタ引っ張るつもり!?ないわよ!」

「えーっ!?カンナ様が?」

「何よ、その偏見。私は好きな人としかする気ないもの。男と一緒にしないで」



モテる為、誘ってくる女となりふり構わず欲を満たす実はだらしないカゼ。


カンナはそれを知っていた。





「ケンはずっとキヨが好きなのに何故童貞じゃないのかしら」


「うっ…。それは……キヨとは出来ないからだよ」


「男の考えは理解に苦しむわ。何で愛のない行為が簡単に出来ちゃうわけ!?ケンもイノリも…カゼも!」



カンナは嫌だった。


彼女は作らないカゼだが、自分は抱いて貰えないのに他の子がカゼに抱かれている事が。




カンナに睨まれたケンは怯む。




「………男は女の子と違ってバカなんだよ。欲求を我慢出来ない子供」

「でもっ…イノリは…」

「イノリがどうしたの?…ってかイノリって誰とヤったの?」



カンナは口をつぐむと首を横に振った。




「………なんでカンナも知ってるの?」

「女の方に聞いたからよ。カゼは?」

「………見た。イノリとその人が2人で家に入っていく所。まさかとは思ったけどね」




カゼとカンナの言っている事が理解出来ないケンは、ただビールを飲んでいた。