祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

食事の会場になっているレストランは、色んな種類の料理が並び、沢山の人で賑わっていた。



「私とキヨで席取っとくから、男共は料理取ってきなさい」

「わーい、バイキング」



カンナとキヨが5人用の丸いテーブルの席を取ると、男達は料理を取りに向かった。




「ねえ、キヨはイノリの何が好きなの?一緒にいる時間はカゼもケンも同じなのにどうしてイノリなの?背が高いから?俺様だから?」


「えっ!?いきなりだな。…うーん、そうだなぁ」



カンナの問いに考え込むキヨ。




「…わかんないや。でもイノリじゃないと満たされない幸せがあるんだよ。何なのかはわからないけど」


「ふふっ。イノリは幸せ者ね。でも確かに誰かを好きになるって事に理由なんかないわよね。恋なんてそんなものよ」


「カンナもカゼが好きな理由はないんだ?」


「うん。だって全てが好きだもの」



キヨとカンナが話していると、ケンが戻ってきた。




「俺がここにいるから、キヨとカンナも料理取りに行っていいよ」

「ありがとう、ケン。じゃあお願いね。みんなが戻ってくるまで食べちゃダメよ」



キヨとカンナはケンに場所取りを託すと、料理を取りに向かった。