祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

その頃男湯では、ケンがハシャぎながら露天風呂に入りイノリとカゼは体を洗いながら話していた。




「………最近キヨとどう?」

「どうって…。俺とキヨはそんな関係じゃねぇよ。そんな関係になりたいとも思わない」

「………どうして?」

「…キヨだけはダメなんだよ」



イノリの言葉に首を傾げるカゼ。




「………キヨはイノリが…」


「あいつは俺を『兄貴』という目で見てるだけだよ。
…そうだ、兄貴といえばお前の兄貴は昔からあんまり姿見せねぇよな。最近は前以上に見ねぇけど、結婚したし家出たのか?」


「………兄貴は家にいるよ。ただ…」


「何だよ」


「………兄貴は俺がイノリ達といるのが嫌なんだよ。兄貴にはそういった存在がいないから、俺が幸せそうにしてるのを見たくないんだと思う」



カゼはそう言うとシャワーで体を流し始めた。


何故兄弟でここまで嫌い合っているのかが、イノリにはわからなかった。




「………あ。イノリの方が俺のより大きいね」

「はぁ!?…ってお前どこ見てんだよ!!」

「………キヨ、痛い想いするんだろうな」

「何だ!?お前は欲求不満なのか!?それにキヨとはそんな関係にならねぇって言ってんだろ!!」



イノリの言葉を聞かず、カゼはイノリの恥ずかしい部分を眺めていた。