祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「カゼが感情豊かだったら、きっと毎日イライラしてるわよ。お兄さんとの事でね」


「そんなに仲悪いの?」


「お兄さんは顔も頭もいい完璧な人だけど、カゼの両親はカゼの方を可愛がるから目の敵にされてるのよ。多分ね」


「でもわかるかも。カゼって無口で無表情だけど可愛い所あるもんね」



キヨはふふっと笑うと湯船から出て体を洗い始めた。


カンナもキヨに続くようにして体を洗い始める。




「キヨって可愛い体してるわね」

「何それ!幼児体型ってこと!?」



カンナが頷くと、キヨはカンナの体をまじまじと見つめた。




「…神様は不公平だ。カンナは美人な上にナイスバディなのに」


「私は私。キヨはキヨよ。私はキヨの純粋さに憧れているわ」


「私は純粋じゃないよ。イノリとキスやエッチしたいって毎日思ってるもん…」


「好きな人とそういう行為をしたいと思うのは当たり前よ。私もだもの」



キヨとカンナは笑うと、お互いの背中を洗い合った。




人間は自分の瞳で自分自身を見る事が出来ないから、よく見える他人を羨んでしまうもの。