祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

ホテルに戻った5人は冷えた体を温める為、浴場へと足を運んだ。



「やっぱり温泉は最高だね。極楽極楽♪」

「キヨ、おばさんくさいわよ」

「カンナの方が顔老けてるよ!」



キヨはカンナと並んで湯船に浸かると、口まで浸かり、湯をブクブクと吹く。




「キヨは最近イノリとどう?私からは2人はラブラブに見えるんだけど」


「何も変わってないよ。私がどんなにイノリを好きでも、イノリはそういう対象で私を見ないもん。…カンナと違って胸も色気もないからかな」


「イノリは素直じゃないだけよ。もっと攻めてみたら?」


「攻めるって言っても武器になる物がないよ、私には。…そういうカンナはカゼとどうなの?」



キヨがカンナを見ると、カンナは苦笑いをしながら首を振った。




「カゼの事は全部理解しているつもりだけど、恋愛事情まではさすがの私にもわからないわ」


「カゼは感情をあまり顔に出さないからね。…なんであんな平然としていられるんだろう。生まれつきかな?」


「そうね、生まれつきなのかもしれないわね。でもあのポーカーフェイスは自分を押し殺してるだけな気もする」


「なんで押し殺す必要があるの?」




キヨは湯船にタオルを浮かべ、空気を入れて遊びながらカンナに問う。