祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「………寂しい?」



カゼの声で我に返ったキヨ。

キヨは自分が涙を流している事に気が付いた。




「何で泣いてんだよ!?どうした?」

「わっ…わかんない。泣くつもり…なんかなかったのに…」

「キヨは情が深いのね」



泣くキヨを見て4人が優しく笑い出すと、キヨは頬を赤く染めた。


イノリはそんなキヨを後ろから抱きしめると、キヨの首にすり寄り髪にキスを落とした。




「寂しがる事なんか何もない。俺らはずっと一緒なんだから。お前は泣くな、笑ってろ」

「ふふっ…イノリくすぐったいよ!!」

「そう、それでいい」



首元で話すイノリの吐息がくすぐったくてキヨは笑った。


イノリは笑顔になったキヨを見て柔らかく微笑んでいた。





「イノリ!キヨにやらしい事すんなよ!!」

「あ?やらしいって何が?」

「だからその、首筋に唇寄せたり…耳元にフゥーしたり……とにかく離れろ!!」




キヨといちゃつくイノリが気に食わないケンは、イノリの寝癖を引っ張ってキヨから離そうとする。




「いてて!コラッ、ケン!!寝癖引っ張んな!!ハゲたらどうする!」

「イノリなんかハゲてキヨに嫌われちゃえ!」

「私、イノリがハゲても嫌いになんかならないよ?」

「ハゲ、ハゲ言うな!!」



イノリは怒鳴るとケンを殴り飛ばした。