祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「そうだ、大晦日から元旦にかけて今年もオールするでしょ?」

「ケン、俺ら一応受験生だぞ」

「だからこそ願掛けにお参り行かなきゃじゃん!」

「まぁ行くけどもな」




5人が初詣の約束をしているとイノリの母がやってきた。




「みんないらっしゃい。今年はうちだったのね。ん?…祈、何あのツリー!?季節感がめちゃくちゃよ?」

「俺に聞くな!!」




その夜、色々な飾りがぶら下がるツリーを囲んで5人は眠った。


もうサンタが来る事を心待ちにする歳ではないが、5人はどこか楽しそうな顔をしていた。




「…いて!何だよ…」



翌朝、ケンに蹴られて目を覚ましたイノリ。


まだ開ききらない目で周りを見渡すと、いびきを掻きながらお腹を出して眠るケン、寝た時の体勢と同じ体勢で眠るカンナが見えた。



その横では何故か抱き合って眠っているキヨとカゼがいた。




「…ん〜。イノリ…」

「………てるてる…」



お互いを何かと勘違いしている2人。


イノリはカゼを蹴飛ばすとキヨを持ち上げた。




「……………ん?うん…」



イノリに蹴飛ばされたカゼは一旦起きると何かに頷き、再び眠り始めた。