祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「おい、ケン。一応聞いとくが、それをどうするつもりだ?」

「え?どうするってツリーに飾るんだよ」



ケンがそう言うと、イノリはケンの頭を殴った。


その後ろではキヨとカゼがティッシュを丸めて何かを作っている。




「そこの2人は何してる」

「………てるてる作った」

「そう、てるてる坊主作ったの。可愛いでしょ♪」



カゼとキヨが嬉しそうにてるてる坊主をイノリに見せると、イノリはため息をついた。




「……もう好きなもん飾れよ」




飾り付けを終えた5人は、ケーキを食べたりゲームをしてクリスマスの夜を過ごした。




「昔、5人でサンタ探しに行ったよね」


「よく覚えてたわね、キヨ。結局見つからなくてみんなで泣いて帰ってきたのよね」


「探したっていえば、みんなで虹の根っこ探しに行ったよね♪虹の先っぽを見つければ、虹を渡れると思ってたから」


「ケンもよく覚えてたな。確か中々探すの諦めねぇケンをカンナが怒鳴ってたよな」


「………懐かしい」



「交換日記がブームになってた時も5人でしたよね。一巡で終わったけど」


「イノリは面倒くせぇとかしか書かないし、カゼは夕飯に食べたものしか書かないし、ケンは字が汚くて読めなかったしね」


「男に交換日記させるのが間違いなんだよ!」





5人は幼い日の思い出話をしながら笑っていた。