祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「イノリも一緒に東京行こう。これからも5人でいよう」

「…あぁ。そうだな。そうするか」




こうして上京を決めた5人。


離れてしまう事が恐くて進路さえ口に出せなかった彼ら。




そんな5人は、カンナ以外のおバカ4人のレベルに合った大学の見学へと東京に来た。



「やって来ました!ケン様初来日♪」

「………来日?」

「ここが東京かぁ。人が多いね。高い建物もいっぱいあるし」



田舎者の5人は、初めて来た都会に感動していた。




「大学見学も済んだし、どっか買い物行こうよ♪渋谷とか原宿とか行きたい」

「いいわね、私109行ってみたかったのよ」



キヨとカンナは乙女の憧れの聖地に行く事にした。

男達は渋々ついていく。




するとカゼがキャッチに引っ掛かった。



「ちょっといいかな?君、カッコいいね。今いくつ?制服着てるから高校生かな」

「………うん。18」



小さな田舎町では比べられる人がいないほど美形なカゼ。


それは田舎だからだと思っていた4人だが、こうして見ると都会でも十分通用するという事がわかった。




「モデルの仕事とか興味あるかな?もしよかったら事務所の方で話でも」

「………興味ない。じゃ」




カゼはキャッチをしてきた男を適当にあしらうと、4人の元に駆けてきた。




「話は終わったのか?」

「………うん。待たせてごめん」

「本当にスカウトとかあるんだね!東京なんて初めて来たのにスカウトされるなんて、さすがカゼ」



4人は憧れの眼差しでカゼを見つめる。